ダン アリエリー著 行動経済学入門 第5章 The Influence of Arousal

ちょっと間が空いてしまいましたが、第5章のThe Influence of Arousal です。性的に興奮した状態と、そうでない冷静な状態での思考性について調べる、実験が行なわれています。

Dan Ariely, "Predictably irrational" (日本語訳:ダン アリエリー (著), Dan Ariely (著), 熊谷 淳子 (翻訳))のChapter 5 The Influence of Arousal


バークレイの男子学生に、性的興奮状態と冷静な状態の両方で、いろいろな性的嗜好に関する質問をし、その比較がされています。
質問は、例えば、女性の靴をエロチックと思うか? 50歳の女性に魅力を感じるか? 肥満体形の人とのセックスに喜びを感じるか? 等々。。。

それから、こんな質問もされています。
コンドームの使用は、性的喜びを減らすか? 新しいパートナーの性的な過去を知らない場合、コンドームを使用するか? コンドームをつけている間に、パートナーの気が変わるかも知れないと分かっている場合でも、コンドームをつけるか?

これらの質問に対する答えは、性的興奮状態と冷静な状態では、同一人物であっても、大きく異なるとのことです。冷静な状態では想像もつかない答えを、性的興奮状態ではするとのことです。

性的興奮状態では、冷静状態の約2倍の72%多く、幾分奇妙な性的嗜好への願望を持つとのことです。例えば、動物とのセックスとか。。。非道徳的なセックスとか。。。。

コンドームに関する質問については、性的興奮状態になれば、25%多く、どうでもよいと感じるようです。

こんな風に、人間には同じ人間の中に、小説のジギル博士とハイド氏のような二面性が存在するとのことです。

それにしても、こんな実験が大学で行なわれていることにも、驚きました。
実験をする前にも、大学内でいろいろ議論があったようですが。。。。

Predictably Irrational: The Hidden Forces That Shape Our Decisions

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